【生産性向上】5Sとは?5Sによる仕事の効率化

5S改善活動

5Sとは

5Sは生産性向上のための職場改善活動であり、「整理(せいり)」、「整頓(せいとん)」、「清掃(せいそう)」、「清潔(せいけつ)」、「躾(しつけ)」の5つの言葉の頭文字のSを取ったものです。最も重要となる「整理」「整頓」「清潔」の3つは、3Sと呼ばれることもあります。

英語表記すると、「整理(Sorting)」、「整頓(Setting-in-Order)」、「清掃(Shining)」、「清潔(Standardizing)」、「躾(Sustaining the Discipline)」と表現され、こちらのの頭文字もすべてSとなります。

5Sは、日本の製造業から生まれた概念で、製造現場の職場改善に役立つ活動です。現在では製造現場だけでなく、ホワイトカラーの職場でも活用される職場改善活動であり、気持ちよく働くための環境整備作業です。

整理とは

整理とは、いる物といらない物をはっきり分けて、いらない物を捨てることです。

いらない物とは、使わない物です。業務上、使わなくなった物が捨てる対象となります。

使わない物がなぜ捨てられないのか?それは「いつか」を使うかもしれないという迷いがあるからです。目安として1年間使わなかった物は、「いつか」使うかもではなく、永遠に使わない物と見切りをつけて、目をつぶってでも捨てるようにしましょう。ちなみに、物を大切にする気持ちは、捨てるタイミングではなく、買うタイミングに持ちましょう。必要な物だけを買い、余計な物を買わないこともある意味、整理の一つです。

整頓とは

整頓とは、物の置き場所や置き方と置くものを定め、ものを探す手間を省くことです。

整頓の本質は、収納することではなく、作業効率を高めるため、必要な物を使いやすい場所に置くことです。
三定(定置・定品・定量)と手元化(探す手間を省く)がポイントとなります。

三定(さんてい)とは

三定は、置く場所や置き方を決める定位、置く物を決める定品、置く量を定める定量で構成されるます。作業効率化のために最も重要なのは定位です。必要な物を使いやすい場所に置くことが重要で、置き方は、直線、直角、水平、垂直、等間隔を意識すると、美しく配置できます。

手元化とは

平均的なビジネスパーソンは、探し物で年間150時間も浪費しているそうです。年間150時間というと、だいたい1日の勤務時間のうち、30分を探しものを費やしている計算になります。そのため、探す手間を少しでも減らす配置が重要となってきます。なお、探す手間を劇的に減らす方法は、整理を事前に行い、物を最低限に減らすことです。

清掃とは

清掃とは、作業場や使用する製造機械の汚れを取り、すぐ使えるように常に点検することです。

日頃から定期に点検・メンテナンスを行い、きれいでいつでも使える状態に保つことが重要です。

清潔とは

清潔とは、整理・整頓・清掃(3S)を維持することです。

1日の大半を過ごす職場空間を清潔にし、整えることを基本とすることで、人は気持ちよく働くことができます。誰でも清潔に保たれている美しい空間に入ると、前向きで心地よい気持ちになることができますし、仕事の集中力も自然と高まります。一方、乱雑で不潔な環境は、怠けや集中力散漫や心の乱れが生まれやすい空間になります。

躾とは

躾とは決められたことを守り、いつも正しく守る習慣を身につけることです。

指示や命令を手順やルールに従い、必ず実行するということです。

5Sのゴールは?

5Sの目標・ゴールは、働くための環境整備であり、環境を整備することで以下のゴールが達成できます。

  • 作業の効率化や生産性の向上
  • 安全性の向上
  • 社員の働くことへの意欲の向上

5S活動はいつやるべきか

5S活動は、勤務時間に行うことが望ましいです。5Sは重要な活動であり、貴重な勤務時間を利用して行うことで、社員の環境整備への意識が変わります。1日1時間を目安に5S活動を実践することで職場環境は改善され、会社の生産性は大きく変わります。

まとめ

環境整備に取り組むことで、行動がわかり、意識が変わり、結果として業績が変わります。

そのため、5S活動や環境整備は、社長や経営層自らが、率先して実践し、習慣化して行動する必要があります。標語のようにトップダウンで5Sを社員に指示するだけでは結果は出ません。トップダウンでもボトムアップでなく、全員が一緒になって取り組むことが、会社重要かと思います。